「視界にギザギザが見える」眼科で異常なしでも油断禁物!すぐ治っても危険な「脳梗塞の前触れ」5つのチェックポイント

突然、視界の中にギザギザした光の波が現れて見えづらくなる…。
心配になって眼科を受診したけれど、「目には異常ありません」と言われ、頭痛もない。

「疲れているのかな?」とそのまま放置していませんか?

実はその症状、目ではなく「脳」からのSOSかもしれません。

視界に現れる「閃輝暗点(せんきあんてん)」のような症状は、片頭痛の前兆としてよく知られていますが、稀に「脳梗塞の前触れ」である可能性も潜んでいます。

特に危険なのは、症状が短時間で消えてしまうケースです。
「治ったから大丈夫」と安心している間に、本格的な脳梗塞が迫っているかもしれません。

今回は、見逃してはいけない危険な視界異常のサインについて、救命の現場視点でお伝えします。

「すぐ治る」が一番怖い。脳梗塞の前触れ「TIA」とは

脳の血管が一時的に詰まり、血流が悪くなることで起こる発作を「一過性脳虚血発作(TIA)」と呼びます。

TIAの最大の特徴は、「症状が数分から、長くても24時間以内に完全に消えてしまう」ことです。
詰まっていた血栓がたまたま溶けたり流れたりして、血流が再開するため症状が消失します。

しかし、これは「治った」のではありません。「血管が詰まりかけている危険な状態」であることに変わりはないのです。

TIAを起こした人のうち、約10〜15%が3ヶ月以内に本格的な脳梗塞を発症し、その半数は「発症後48時間以内」に起こると言われています。
つまり、TIAは「今すぐ治療を始めないと危険」という、体からの最終警告なのです。

救命士が伝える「危険な視界異常」5つのチェックポイント

単なる目の疲れや一般的な片頭痛の前兆と、危険な脳の病気をどう見分ければよいのでしょうか。以下のポイントを確認してください。

➊ 症状は「片目」か「両目」か?

視界がおかしいと感じた時、片目ずつ手で隠して見え方を確認してください。

  • 「片目だけ」急に真っ暗になる、カーテンが下りたように見えなくなる(一過性黒内障):
    これは目につながる重要な動脈(眼動脈や内頸動脈)の血流が一時的に途絶えた可能性が高く、TIAの非常に危険なサインです。
  • 「両目とも」視野の左右どちらか半分が見えづらい(同名半盲):
    これは脳の視覚を司る部分(後頭葉など)の血流障害が疑われます。視界のギザギザ(閃輝暗点)も、両目の視野の同じ側に現れることが多い症状です。

➋ 40代以降で「初めて」起きたか?

若い頃から閃輝暗点と頭痛を繰り返している場合と違い、血管の老化や生活習慣病のリスクが高まる中年以降に「初めて」視界の異常が現れた場合は、自己判断せず医師の診断を受けるべきです。

➌ 「頭痛がない」からといって油断していないか?

典型的な閃輝暗点は、視界の異常の後に激しい片頭痛が起こります。しかし、中には頭痛を伴わないタイプもあります。頭が痛くないからといって、脳の血管に問題がないとは言い切れません。

➍ 症状が「すぐに治まった」か?

前述の通り、症状が数分〜数十分で完全に消えた場合こそ、TIAの可能性を強く疑う必要があります。「治ったから様子を見よう」が最も危険な判断です。

➎ 他の「脳卒中症状」を伴っていないか?

視界の異常と同時に、一瞬でも以下の症状が一つでもあれば、緊急事態です。

  • 片側の手足や顔の麻痺、しびれ、力が入らない
  • 言葉が出にくい、ろれつが回らない
  • 他人の言うことが理解できない
  • めまいがして立てない、歩けない
  • 物が二重に見える

まとめ:ためらわずに専門医へ

視界の異常を感じ、眼科で「目には異常がない」と言われた場合は、そのままにせず、必ず脳神経外科神経内科を受診してください。

特に「症状がすぐに消えた」「片目が見えなくなった」「手足のしびれなどを伴った」場合は、夜間や休日であっても救急外来を受診するか、迷わず119番通報を検討してください。

TIAの段階で適切な治療を開始できれば、後遺症が残る本格的な脳梗塞を防げる可能性が非常に高くなります。
「気のせいかも」で済ませず、早い行動があなたの命と未来の生活を守ります。


■ 参考文献

株式会社NEWRECT

「興味→予防→救命」のLife Flowを柱に、“もしも”の後悔をなくし、突然死を減らす活動をしています。

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